いよいよ梅雨の季節ですね。“恵みの雨”程度の雨量を願いたいものです。
今月は薬と食品摂取の関係について。
薬の服用吸収効果と副作用の発現は、食事時間や食事内容に影響を受けます。
薬服用のタイミングは、その効果や副作用を考慮して決められるので、指示通りのタイミングでの服用がとても大切です。
薬の作用に影響を与える食品との関連を確認しましょう。
日本茶・紅茶・コーヒー
お茶類に含まれるタンニンは、鉄剤と反応して吸収が阻害されやすいです。
牛乳
含有のカルシウムは、一部の抗生物質の吸収を妨げます。薬を牛乳で服用しないようにしましょう。
鉄分を多く含む食品
食品中の鉄分と、抗菌薬、骨粗しょう症治療薬、止瀉薬などとが反応し、薬剤の吸収を阻害する場合があります。
グレープフルーツ・スウィーティ・ブンタン・夏ミカン・ぽんかん・いよかん など
含有のフラノクマリンが、カルシウム拮抗薬、抗血栓薬、脂質異常症治療薬などと相互作用し、効果を増強させて血圧低下や、めまい、頭痛などの症状をひきおこします。ジュースなどにもフラノクマリンが含まれているので、要注意です。同じ柑橘類でも、オレンジ、レモン、みかんなどでは、その作用は低いようです。
納豆・青汁・100%野菜ジュース・緑黄色野菜・キャベツなど
含有されるビタミンKは、抗血栓薬ワルファリンカリウムの作用を阻害し血液凝固が起こりやすくなります。野菜類は、通常の食事量であれば問題ありませんが、一度の多量摂取は避けましょう。
アルコール類
多くの薬と吸収や代謝などの段階で作用し、血中濃度の変動などもあるので、アルコールでの服用は避けましょう。