新緑美しい季節です。
一日の寒暖差には気を付けて、こまめに衣類調整をしましょう!
今月は高齢者の低栄養について。
高齢者の摂取栄養不足は筋力低下につながるので、エネルギー不足がないようにしっかりと摂取することが大切です。また良質たんぱく質を毎食摂ることを心がけましょう。小食の場合は、頻回食や間食もお勧めです。高齢者といっても活動度合いや、病態、食欲、意欲などは様々で、活動量や、身体能力、精神能力、社会環境などに応じた対応が必要です。
おおまかに次の3分類に分けて食事管理を考えましょう。
1 食欲があり身体活動度が高い場合
透析間体重増加量から適切なドライウエイトを維持しつつ、
体重変化を確認しながら、痩せないようにします。
2 食欲や意欲はあるが、身体活動が低い場合
転倒などを防ぎ、身体活動度をアップさせて、今の体力維持が可能なエネルギーの摂取を心がけましょう。そして塩分や水分摂取に気をつけながら、瘦せないようにしましょう。
3 食欲や意欲がなく、身体活動が低い場合
低栄養にならないよう、しっかりエネルギー補給しましょう。
エネルギー確保のため、高エネルギー飲料(表参照)や間食類なども取り入れてみましょう。少量のアルコール摂取も、食欲を増進させてくれます。
高エネルギー飲料 表
種類 |
1本あたり(ml) |
エネルギー量 (kcal) |
タンパク質 (g) |
リーナレンPro1.0 |
250 |
400 |
4 |
リーナレンPro3.5 |
250 |
400 |
14 |
レナウェルA |
125 |
200 |
0.75 |
レナウェル3 |
125 |
200 |
3 |
最近話題になっているサルコペニアとフレイルですが、サルコペニアとは、加齢による骨筋肉量の低下を伴う状態を指します。
フレイルとは、加齢により心身が老い衰えた状態のことを言います。
低栄養を早期チェックして、サルコペニアやフレイルに陥らないよう、食事管理と運動療法を実施していくことが大切です。
次回は、食事摂取の実践編に続きます。